iDempiere GL資金 (アルファ) の使い方|会計 操作マニュアル・技術仕様
This content is not available in your language yet.
📖 会計の全体像: 会計の全体図 も合わせてご覧ください。
GL資金は、総勘定元帳レベルで資金(Fund)の使用を制限するための設定ウィンドウです。資金枠として金額と有効期間を定義し、GL資金制限タブで「この資金はどの勘定科目にのみ使えるか」を指定できます。予算コントロールとは独立した仕組みです。
⚠️ 注意: 名称のとおりアルファ版の機能であり、iDempiere 13 標準ではこのウィンドウは無効化されています(旧バージョンからの互換用・標準メニュー未登録)。新規の業務設計での利用は推奨されません。
📌 ポイント: 資金制限(GL資金制限タブ)を定義すると、その資金は選択した勘定科目に対してのみ使用できます。勘定科目はサマリー値(集計科目)も選択可能なため、科目グループ単位での制限が可能です。
GL資金でできること
Section titled “GL資金でできること”- 資金枠の定義(金額・開始日付・終了日付)
- 会計スキーマ単位の資金管理
- 勘定科目エレメントによる資金使用先の制限(サマリー科目の指定可)
- 予算コントロールとは独立した資金統制
| タブ名 | テーブル | 項目数 | 役割 |
|---|---|---|---|
| GL資金 | GL_Fund | 約10項目 | 資金枠の定義(金額・期間・会計スキーマ) |
| GL資金制限 | GL_FundRestriction | 約7項目 | 資金を使用できる勘定科目の制限 |
基本操作手順
Section titled “基本操作手順”graph TD
A["🚀 ウィンドウを開く<br/>(13では標準メニュー未登録)"] --> B["➕ 新規で資金を登録<br/>名称・金額・会計スキーマ"]
B --> C["📅 必要に応じて<br/>開始/終了日付を設定"]
C --> D{使用先を制限する?}
D -->|する| E["🔒 GL資金制限タブで<br/>勘定科目エレメントを登録<br/>(サマリー科目も選択可)"]
D -->|しない| F["💾 保存のみ"]
E --> F
アクセス方法(メニューパス)
Section titled “アクセス方法(メニューパス)”iDempiere 13 では標準メニューに登録されていません(AD_Window_ID: 362)。過去バージョンからの互換用途で、利用にはウィンドウの有効化とメニュー登録が別途必要です。
- 「新規」ボタンをクリック
- GL資金タブで入力:
- 名称: 資金の識別名(例:
設備投資枠2026) - 金額: 資金枠の金額(必須)
- 会計スキーマ: 対象の会計スキーマ
- 開始日付 / 終了日付: 資金枠の有効期間(任意)
- 名称: 資金の識別名(例:
- 「保存」をクリック
- 使用先を制限する場合は「GL資金制限」タブで:
- 名称: 制限の識別名
- 勘定科目エレメント: この資金を使用できる勘定科目(必須)
項目リファレンス
Section titled “項目リファレンス”GL資金タブ
Section titled “GL資金タブ”| 項目名 | 必須 | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 名称 | 必須 | 文字列 | 資金の識別名 |
| 説明 / コメント | - | 文字列 | 補足説明 |
| 金額 | 必須 | 金額 | 資金枠の金額 |
| 開始日付 / 終了日付 | - | 日付 | 資金枠の有効期間 |
| 会計スキーマ | 必須 | 選択 | 対象の会計スキーマ |
| 有効 | 必須 | チェック | レコードの有効/無効 |
GL資金制限タブ
Section titled “GL資金制限タブ”| 項目名 | 必須 | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
| GL資金 | 必須 | 選択 | 親の資金(親リンク) |
| 名称 | 必須 | 文字列 | 制限の識別名 |
| 勘定科目エレメント | 必須 | 検索 | 資金を使用できる勘定科目(サマリー値可) |
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”Q. iDempiere 13 でこのウィンドウは使えますか?
Section titled “Q. iDempiere 13 でこのウィンドウは使えますか?”標準では無効化されています(アルファ版・旧バージョンからの互換用)。新規の業務設計での利用は推奨されません。
Q. 予算コントロールとの違いは何ですか?
Section titled “Q. 予算コントロールとの違いは何ですか?”ウィンドウのヘルプに明記されているとおり、GL資金コントロールは予算コントロールから独立した仕組みです。予算コントロールが GL予算×会計スキーマに対する支出・コミットメント制御なのに対し、GL資金は資金枠(金額・期間)と使用可能な勘定科目を制限します。
Q. 制限を登録しない場合はどうなりますか?
Section titled “Q. 制限を登録しない場合はどうなりますか?”GL資金制限タブのヘルプによると、制限を定義した場合に「選択した勘定科目に対してのみ資金を使用できる」ようになります。制限が無ければ勘定科目による使用先の限定はかかりません。
Q. 科目グループ単位で制限できますか?
Section titled “Q. 科目グループ単位で制限できますか?”できます。勘定科目エレメントには**サマリー値(集計科目)**を選択できるため、配下の科目群をまとめて対象にできます。
🛠 技術仕様(開発者向け)
GL資金は GL_Fund(資金枠)と GL_FundRestriction(使用先制限)の 2 テーブルで構成されます(いずれもアクセスレベル: Client、削除不可)。専用の M クラスは存在せず、生成クラス X_GL_Fund / X_GL_FundRestriction のみです(保存時の独自ロジックなし)。
アーキテクチャ概要
Section titled “アーキテクチャ概要”classDiagram
class X_GL_Fund {
<<generated>>
+getAmt() BigDecimal
+getDateFrom() Timestamp
+getDateTo() Timestamp
+getC_AcctSchema_ID() int
}
class X_GL_FundRestriction {
<<generated>>
+getGL_Fund_ID() int
+getC_ElementValue_ID() int
}
class PO {
<<abstract>>
}
X_GL_Fund --|> PO
X_GL_FundRestriction --|> PO
X_GL_Fund --> X_GL_FundRestriction : has many
X_GL_FundRestriction --> C_ElementValue : 使用可能科目
パッケージ: org.compiere.model
ソースファイル: org.adempiere.base/src/org/compiere/model/X_GL_Fund.java / X_GL_FundRestriction.java(生成クラスのみ)
関連DBテーブル
Section titled “関連DBテーブル”GL_Fund(GL資金)
Section titled “GL_Fund(GL資金)”| カラム名 | 型 | 必須 | 説明 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| GL_Fund_ID | ID | PK | GL資金ID | |
| Name | String(60) | Y | 名称 | 識別子 |
| Description / Help | String/Text | N | 説明 / コメント | |
| Amt | Amount | Y | 資金枠金額 | |
| DateFrom / DateTo | Date+Time | N | 有効期間 | |
| C_AcctSchema_ID | TableDirect | Y | 会計スキーマ | |
| IsActive | YesNo | Y | 有効 |
GL_FundRestriction(GL資金制限)
Section titled “GL_FundRestriction(GL資金制限)”| カラム名 | 型 | 必須 | 説明 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| GL_FundRestriction_ID | ID | PK | 制限ID | |
| GL_Fund_ID | TableDirect | Y | 親資金FK | 親リンク(isparent) |
| Name | String(60) | Y | 名称 | 識別子 |
| C_ElementValue_ID | Search | Y | 勘定科目エレメント | サマリー値選択可 |
| IsActive | YesNo | Y | 有効 |
erDiagram
GL_Fund ||--o{ GL_FundRestriction : "restrictions"
GL_Fund }o--|| C_AcctSchema : "schema"
GL_FundRestriction }o--|| C_ElementValue : "allowed account"
ビジネスロジック
Section titled “ビジネスロジック”モデルクラス(M クラス)が存在しないため、テーブル自体に保存時ロジックはありません。アルファ版機能であり、資金チェックの実行側実装は限定的です(要確認)。
拡張ポイント
Section titled “拡張ポイント”- Model Validator: 本テーブルを資金マスタとして参照し、GL仕訳・支払伝票の検証(
docValidate)で資金枠超過チェックを独自実装する構成が考えられます - Callout: 標準ではこれらのテーブルにカラム callout は定義されていません
関連プロセス
Section titled “関連プロセス”リファレンスページ・メニューに直接関連するプロセスは登録されていません。
関連ドキュメント
Section titled “関連ドキュメント”iDempiereカスタマイズのご相談
Section titled “iDempiereカスタマイズのご相談”補助金・目的別資金の管理や資金枠超過チェックは、標準テーブルを土台にした Model Validator 実装で安全に構築できます。
As-Link株式会社では、OSGiプラグインによる安全なカスタマイズを提供しています。