iDempiere 受注源泉マスタの使い方|販売管理 操作マニュアル・技術仕様
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📖 販売管理の全体像: 販売管理の全体図 も合わせてご覧ください。
受注源泉マスタは、受注がどの販売チャネル・経路から発生したかを分類するためのシンプルなコードマスタです。「電話」「Web サイト」「代理店」「店頭」といった受注の入口を登録しておき、受注伝票で選択することでチャネル別の売上分析が可能になります。
📌 ポイント: 検索キー(
Value)と名称(Name)だけが実質的な入力項目です。運用開始後にコード体系を変えると過去伝票との比較ができなくなるため、分類の粒度は最初に決めておいてください。
受注源泉マスタでできること
Section titled “受注源泉マスタでできること”- 受注の発生元チャネルをコード(検索キー)と名称で登録する
- 説明・コメントで各チャネルの定義や運用ルールを記録する
- 「有効」(
IsActive)チェックで、過去データを残したまま新規選択肢から外す - 受注伝票に紐づけてチャネル別の受注実績を集計する
- 組織単位・クライアント単位でマスタを分けて管理する(アクセスレベルはクライアント+組織)
単一タブのシンプルな構成です。
| タブ名 | テーブル | 項目数 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 受注源泉 | C_OrderSource | 7項目 | チャネルコード・名称・説明 |
基本操作手順
Section titled “基本操作手順”graph TD
A["🚀 メニューから開く<br/>販売管理 > 販売管理設定 > 受注源泉マスタ"] --> B["➕ 新規<br/>検索キーを入力<br/>(例: WEB)"]
B --> C["✏️ 名称を入力<br/>(例: Web サイト経由)"]
C --> D["📝 説明・コメントで<br/>分類ルールを記録"]
D --> E["💾 保存"]
E --> F["🧾 受注伝票で<br/>受注源泉を選択"]
F --> G["📊 チャネル別に<br/>受注実績を集計"]
E --> H["🔁 使わなくなったら<br/>「有効」チェックを外す"]
アクセス方法(メニューパス)
Section titled “アクセス方法(メニューパス)”メニューから「販売管理 > 販売管理設定 > 受注源泉マスタ」を開きます(AD_Window_ID: 53101)。
- ツールバーの「新規」ボタンをクリック
- 必須項目を入力:
- クライアント: 対象テナント(コンテキスト
@#AD_Client_ID@から自動セット) - 組織: 対象組織(コンテキスト
@#AD_Org_ID@から自動セット) - 検索キー: チャネルコード(最大40文字。例:
WEB、TEL、SHOP) - 名称: チャネル名(最大60文字。例:
Web サイト経由)
- クライアント: 対象テナント(コンテキスト
- 任意項目を入力:
- 説明: 一覧に表示される短い補足(最大255文字)
- コメント: 判断基準など詳しい運用メモ(最大2,000文字)
- 「保存」をクリック
💡 ヒント: 「どのチャネルに分類するか」の判断が担当者ごとにぶれると集計精度が落ちます。境界事例(例: 電話で問い合わせを受け Web から発注された場合)の扱いを「コメント」欄に明記しておくと運用が安定します。
分類設計の例
Section titled “分類設計の例”| 検索キー | 名称 | 説明の例 |
|---|---|---|
| WEB | Web サイト経由 | 自社サイトのフォームから受注したもの |
| TEL | 電話受注 | 顧客からの電話で受注したもの |
| SHOP | 店頭 | 実店舗で直接受注したもの |
| AGENT | 代理店 | 販売代理店を経由して受注したもの |
| EXHIB | 展示会 | 展示会・イベントで獲得した受注 |
| REPEAT | リピート | 既存顧客からの継続受注 |
項目リファレンス
Section titled “項目リファレンス”受注源泉タブ
Section titled “受注源泉タブ”| 項目名 | 必須 | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
| クライアント | 必須 | 選択(Table Direct) | 対象テナント |
| 組織 | 必須 | 選択(Table Direct) | 対象組織 |
| 検索キー | 必須 | 文字列(40) | チャネルコード。一意である必要があります |
| 名称 | 必須 | 文字列(60) | チャネル名 |
| 説明 | - | 文字列(255) | 短い補足説明 |
| コメント | - | テキスト(2000) | 運用ルール等の詳細メモ |
| 有効 | 必須 | チェック | レコードが有効か(既定値 Y) |
よくある質問(FAQ)
Section titled “よくある質問(FAQ)”Q. 検索キーの重複はチェックされますか?
Section titled “Q. 検索キーの重複はチェックされますか?”C_OrderSource には専用のモデルクラス(M...)が存在せず、生成クラス X_C_OrderSource(209行)とインターフェース I_C_OrderSource のみが提供されています。したがって Java 側の beforeSave() による重複検証はありません。AD の項目定義では検索キーは「一意である必要がある」とされているため、テーブルの一意インデックスに依存します。命名規則を決めて運用してください。
Q. 使わなくなったチャネルはどう処理しますか?
Section titled “Q. 使わなくなったチャネルはどう処理しますか?”削除ではなく「有効」チェックを外してください。C_OrderSource は削除可(IsDeleteable=Y)ですが、過去の受注伝票が参照していると外部キー制約で削除できません。無効化すれば新規伝票の選択肢からは外れ、過去伝票の表示はそのまま維持されます。
Q. 受注源泉は必ず入力しなければなりませんか?
Section titled “Q. 受注源泉は必ず入力しなければなりませんか?”受注伝票側の項目設定によります。標準では必須ではないため、集計に使う場合は AD の項目定義で必須にするか、Model Validator で入力を強制してください。
Q. チャネル別の売上はどう集計しますか?
Section titled “Q. チャネル別の売上はどう集計しますか?”受注伝票に紐づいた C_OrderSource_ID を集計軸として、レポートビューやパフォーマンス測定(Performance Measure)で集計します。会計上の分析軸(アクティビティ・営業活動)と併用すると多面的な分析が可能です。
Q. 名称に長い説明文を入れられますか?
Section titled “Q. 名称に長い説明文を入れられますか?”Name は最大60文字です。それ以上の情報は「説明」(255文字)または「コメント」(2,000文字)に記載してください。
🛠 技術仕様(開発者向け)
受注源泉マスタはマスタデータ型のウィンドウ(AD_Window_ID: 53101)で、C_OrderSource テーブルに格納されます。手書きのモデルクラス(MOrderSource)は存在しません。iDempiere 13 標準ソースツリーには生成クラス X_C_OrderSource.java(209行)とインターフェース I_C_OrderSource.java のみが含まれます。Document 型ではなく、DocStatus / DocAction カラムを持ちません。
テーブル属性: アクセスレベル 3(クライアント+組織)、削除可(IsDeleteable=Y)、大量データ扱いなし(IsHighVolume=N)、ビューではありません。
このテーブルは ADempiere 時代の機能要望(FR2913307)で追加されたもので、migration-historic/354a-360lts/ 配下に 639_FR2913307-OrderSource.sql / 642_FR2913307-OrderSource.sql および採番の修正 728_BF3003367_SequenceC_OrderSource.sql が残っています。
アーキテクチャ概要
Section titled “アーキテクチャ概要”classDiagram
class X_C_OrderSource {
<<generated>>
+getValue() String
+getName() String
+getDescription() String
+getHelp() String
}
class I_C_OrderSource {
<<interface>>
}
class PO {
<<abstract>>
}
X_C_OrderSource --|> PO
X_C_OrderSource ..|> I_C_OrderSource
C_Order --> X_C_OrderSource : "references"
パッケージ: org.compiere.model
ソースファイル: org.adempiere.base/src/org/compiere/model/X_C_OrderSource.java(インターフェース: I_C_OrderSource.java)
関連DBテーブル
Section titled “関連DBテーブル”C_OrderSource(受注源泉)
Section titled “C_OrderSource(受注源泉)”| カラム名 | 型 | 必須 | 説明 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| C_OrderSource_ID | ID | PK | 受注源泉ID | 主キー |
| AD_Client_ID | Table Direct | Y | クライアント | 既定値 @#AD_Client_ID@ |
| AD_Org_ID | Table Direct | Y | 組織 | 既定値 @#AD_Org_ID@ |
| Value | String(40) | Y | 検索キー | 一意である必要あり |
| Name | String(60) | Y | 名称 | |
| Description | String(255) | N | 説明 | |
| Help | Text(2000) | N | コメント | |
| IsActive | Yes-No | Y | 有効 | 既定値 'Y' |
| Created / CreatedBy | Date+Time / Search | Y | 作成日時・作成者 | 既定値 SYSDATE |
| Updated / UpdatedBy | Date+Time / Search | Y | 更新日時・更新者 | 既定値 SYSDATE |
| C_OrderSource_UU | UUID(36) | N | UUID |
erDiagram
C_OrderSource ||--o{ C_Order : "order channel"
C_BPartner ||--o{ C_Order : "customer"
ビジネスロジック
Section titled “ビジネスロジック”生成クラスのみのため、beforeSave() / afterSave() などの独自ロジックはありません。データの整合性は次の3点で担保されます。
- AD の必須制約(クライアント・組織・検索キー・名称・有効)
- 各カラムの文字長制約(
Value40 /Name60 /Description255 /Help2000) C_Orderからの外部キー参照(参照中のレコードは削除不可)
コードからの参照は Query API で行います。
X_C_OrderSource src = new Query(ctx, X_C_OrderSource.Table_Name, "Value=?", trxName) .setOnlyActiveRecords(true) .setClient_ID() .setParameters("WEB") .first();拡張ポイント(カスタマイズ箇所)
Section titled “拡張ポイント(カスタマイズ箇所)”本テーブルには Callout(AD_Column.Callout)が定義されていません。検索キーの命名規則チェックなどを追加する場合は Model Validator を使用します。
public class OrderSourceValidator implements ModelValidator { @Override public int modelChange(PO po, int type) throws Exception { if (X_C_OrderSource.Table_Name.equals(po.get_TableName()) && (type == TYPE_BEFORE_NEW || type == TYPE_BEFORE_CHANGE)) { String value = (String) po.get_Value("Value"); if (value != null && !value.matches("[A-Z]{2,8}")) throw new AdempiereException("受注源泉コードは大文字英字2〜8文字で入力してください"); } return null; }
@Override public String docValidate(PO po, int timing) { return null; // C_OrderSource は Document 型ではないため不要 }}受注伝票側で受注源泉を必須にしたい場合は、C_Order の TYPE_BEFORE_NEW / TYPE_BEFORE_CHANGE、または伝票完了時の docValidate(TIMING_BEFORE_COMPLETE) でチェックを追加してください。
関連プロセス
Section titled “関連プロセス”このウィンドウに紐づく標準プロセスは、リファレンスページ・メニューのいずれにも登録されていません。
関連ドキュメント
Section titled “関連ドキュメント”iDempiereカスタマイズのご相談
Section titled “iDempiereカスタマイズのご相談”受注源泉は、チャネル別の売上分析やマーケティング投資の効果測定を支える基礎データです。 入力必須化・自動判定・BI ツールへの連携まで、Model Validator と OSGi プラグインでコア改変なしに実現できます。
As-Link株式会社では、OSGiプラグインによる安全なカスタマイズを提供しています。